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はじめに ─ この連載について
この連載は、哲学者・岸見一郎先生の著書『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』(幻冬舎)を出発点に、アドラー心理学の視点から子育てを見つめ直す全10回のシリーズです。 「叱っちゃダメなのはわかってる。でも他にどうすればいいかわからない」と悩んでいる親御さんに、「叱らない、ほめない、でもちゃんと関わる」方法をお伝えしたくて書きました。 順番に読んでいただくのがおすすめですが、気になるテーマから読んでも大丈夫です。 一緒に学んでいきましょう。なぜメンタルコーチがアドラー心理学を語るのか?
アドラー心理学は、もともと「教育の心理学」と呼ばれていました。 私がこの心理学に出会ったのは、メンタルコーチとして活動を始めるよりも前のことです。 当時、私は会社経営で従業員のマネジメントに悩み、 家庭では、娘との関係に悩んでいました。 経営でも子育てでも、あらゆる分野のメソッドを試して、そのほぼ全てが裏目に出て、途方に暮れていました。 そんなとき、アドラーの「課題の分離」という考え方に触れて、頭を殴られたような衝撃を受けました。 それからの私の口癖は 「それは、誰得(だれとく)ですか?」 になりました。 それから10年間、アドラーの考え方をコーチングの現場で使い続けています。 スポーツ競技の選手も、子育てに悩む親御さんも、企業のリーダーも基本は同じなのです。 この連載では、岸見一郎先生の著書をベースにしながら、私自身が現場で経験してきた「アドラーが使える瞬間」を重ね合わせてお伝えしていきます。第1章 ─ 知る:叱る・ほめるの本当の意味

第1回 「叱らない子育て」は甘やかしじゃない
「叱らない=何もしない」ではありません。 アドラー心理学が教える「対等な関係で向き合う」という子育ての入り口をご紹介します。 ▶ 記事を読む第2回 叱られてばかりの子は、なぜ「スケールの小さい子」になるのか
叱った直後に子どもが言うことを聞くのは、「理解した」からではなく「怖いから」。 叱り続けた先に待つ子どもの姿を、アドラー心理学の視点から解説します。 ▶ 記事を読む第3回 「ほめて育てる」の落とし穴
「叱るのがダメなら、ほめればいい」は本当でしょうか? 実は「叱る」と「ほめる」はコインの裏表。 どちらも上下関係の上に成り立っています。 ▶ 記事を読む第2章 ─ 気づく:自分の子育てを振り返る

第4回 「悪い親」はいない ─ ただ「下手な親」がいるだけ
自分を「ダメな親」だと責めていませんか? 「悪い」は人格の否定。 「下手」は技術の話。 この違いが、次の一歩を生みます。 ▶ 記事を読む第5回 それは誰の課題? ─ 「課題の分離」で親子関係が変わる
宿題、友達関係、進路…つい口を出していませんか? 「その結果を引き受けるのは誰か」を考えるだけで、子育ては驚くほど楽になります。 ▶ 記事を読む第3章 ─ 手放す:コントロールから信頼へ

第6回 「勉強しなさい」をやめたら、何が起きるか
「勉強しなさい」と言い続けて、子どもが自分から勉強するようになったことはありますか? 課題の分離を「勉強」という最も身近なテーマで実践する方法を解説します。 ▶ 記事を読む第7回 ありのままの子どもを見る勇気 ─ 比較をやめる、理想を手放す
「なんで、あの子みたいにできないの」と思ってしまうのは、心の中に「理想の設計図」があるから。 手放すのは「期待」ではなく「設計図」。 比べるなら、昨日のその子と。 ▶ 記事を読む第4章 ─ 実践:勇気づけの声かけ

第8回 「ほめる」から「勇気づける」へ ─ 子どもが自分で歩き出す声かけ
「すごいね」の代わりに「がんばったんだね」。 「えらいね」の代わりに「ありがとう」。 評価ではなく共感。 この小さな違いが、子どもの内側から自信を育てます。 ▶ 記事を読む第9回 子どもの長所に光を当てよう ─ 短所の裏側に可能性がある
「落ち着きがない」は「好奇心旺盛」。 「頑固」は「意志が強い」。 見る面を変えるだけで、子どもの印象はまるで変わります。 ▶ 記事を読む第5章 ─ 希望:子どもの人生は子どものもの

第10回(最終回) 子どもが自分の人生を決める ─ 親にできる最後のこと
子どもの人生は、子どものもの。 親にできる最後の、そして最も大切な仕事は「信じて、手放すこと」です。 ▶ 記事を読む連載のおわりに
完璧な親になるためではなく、ほどよい親でいられるように。 子育てにおける「勇気」とは、- 叱らない勇気、
- ほめない勇気、
- 口を出さない勇気、
- 比較しない勇気、
- 信じて待つ勇気。


