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親が一番言ってしまう言葉
「勉強しなさい」 子育てにおいて、 おそらく最も多くの親が口にしてきた言葉ではないでしょうか。 朝、学校に行く前に。 夕方、遊びから帰ってきた子どもに。 夜、テレビやゲームに夢中になっている背中に。 「いつになったら勉強するの?」 「テスト近いんじゃないの?」 「そんなことしてる場合じゃないでしょ」 私も、数えきれないほど言いました。 そして、言うたびに思っていました。 「言わないと、この子は本当に何もしない」 でも、岸見一郎先生の『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』(幻冬舎、2016年)を読んで、 ある事実に気がついたんです。 「勉強しなさい」と言い続けて、 子どもが自分から勉強するようになることはないのです。「勉強しなさい」が生む悪循環
前回、「課題の分離」についてお話ししました。 勉強するかしないか。それは子どもの課題です。 その結果を引き受けるのも、子どもです。 正式には、親が「勉強しなさい」と言い続けると、こうなります。- 親が「やれ」と言う
- 子どもは「言われたからやる」
- 「自分のためにやっている」という感覚がなくなる
- 言われないとやらなくなる
- 親はもっと言うようになる
- 「勉強は、親にやらされるもの」
- 「勉強は、楽しくないもの」
- 「言われるからやるけど、別に自分のためじゃない」
コーチの現場から
「勉強しなさい」を言い続けて、子どもが自分から勉強するようになったケースを、 私は10年間で一度も見たことがありません。 一度もです。 逆に、「勉強しなさい」をやめた家庭では高い確率で変化が起こります。 あるご家庭(小学5年生の女の子)では、お母さんが意を決して「勉強しなさい」を2週間やめてみました。 最初の1週間は、予想通り何もしませんでした。 お母さんは不安で仕方なかったそうです。(毎日メールで相談が来ました) でも2週間目に、娘さんが突然「テスト、やばいかも」と自分で言い出した。 そこで初めて「手伝おうか?」と声をかけたら、素直に「うん」と答えたそうです。 これが「課題の分離」の実践です。 我が子を信じて手放したときに、子どもが自分で気づくスペースが生まれるのです。「言わない」のは、怖い
ここまで読んで、 「じゃあ、もう言わない方がいいんだ」と頭では思っても、 実際にやめるのはものすごく怖いと思います。 「言わなかったら、本当にやらないかもしれない」 「テストで散々な点を取るかもしれない」 「受験に間に合わなくなるかもしれない」 わかります。 私もそうでした。 でも、ここで思い出してください。 「勉強しなさい」と言い続けた結果、 子どもは自分から勉強するようになりましたか? なっていないなら、 今のやり方は、そもそも効いていない。 効いていない薬を飲み続けても、病気は治りません。
じゃア、親にできることは何か
「勉強しなさい」をやめるのは、「何もしない」のとは違います。 前回お話しした通り、親には親の課題があります。- 子どもが勉強しやすい環境を整える。
- 子どもが「知る喜び」に触れる機会をつくる。
- 子どもが助けを求めてきたら、すぐに応じる。
今日からできる、たった一つのこと
いきなり「勉強しなさい」を完全にやめる必要はありません。 今日、一回だけ、言いかけてやめてみる。 その代わりに、子どもの隣に座って、自分も何か読んでみる。 何も言わなくていい。ただ隣にいるだけでいい。 子供の可能性は無限です。 その可能性は、命令からではなく、信頼の中から芽を出します。 『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです。この連載を読む
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この記事は、哲学者・岸見一郎先生のアドラー心理学をもとにした「アドラー心理学で学ぶ子育て」連載の一部です。 → 連載の全記事一覧・概要を見る
