「叱らない子育て」は甘やかしじゃない ─ アドラー心理学の入り口

叱らない子育ては甘やかしじゃない
叱らない子育ては甘やかしじゃない
子育て

「叱らない子育て」って聞くと、モヤっとしませんか?

「叱らない子育てがいいらしい」

そんな話を耳にしたことがある方は多いと思います。

でも、正直に言います。

私は最初、こう思いました。

  • 「叱らないで、どうやって子どもに教えるの?」
  • 「それって結局、甘やかしてるだけじゃないの?」
  • 「わがまま放題にさせて、将来困るのは子どもの方じゃないか」

たぶん、同じように感じている親御さんは少なくないはずです。

叱らなければ、子どもは調子に乗る。

痛い目を見せなければ、わからない。

厳しくしないと、社会に出てから困る。

私たちの世代は、そうやって育てられてきましたから。

でも、「叱らない」の本当の意味は違った

あるとき、一冊の本に出会いました。

哲学者の岸見一郎先生が書かれた『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』(幻冬舎、2016年)という本です。

この本を読んで、私の中の「叱らない=甘やかし」というイメージが、根っこからひっくり返りました。

岸見先生が伝えているのは、こういうことでした。

叱らないとは、「何もしない」ことではない。

子どもと「対等な関係」で向き合うということ。

叱るというのは、上から下への関わりです。

力で従わせる。恐怖で行動を変えさせる。

でもそれは、子どもが「自分の頭で考える力」を育てることにはつながらない。

むしろ、叱られないように顔色をうかがう子になってしまう。

「怒られるからやめる」と、「自分で考えてやめる」は、まったく違う。

この違いに気づいたとき、私は自分の子育てを振り返って、少し苦しくなりました。

叱らない子育ては甘やかしじゃない

叱らない子育ては甘やかしじゃない

アドラー心理学が教える、たった一つの原則

アドラー心理学にはたくさんの考え方がありますが、 子育てにおいて一番大切な原則はとてもシンプルです。

子どもを「一人の対等な人間」として尊重すること。

  • 上から命令しない。
  • ご褒美で操作しない。
  • 罰で支配しない。

「じゃあ、いったいどうすればいいの?」

その答えが、この連載のテーマです。

怖がらなくて大丈夫です

この連載では、岸見先生の本をベースに、 アドラー心理学の子育てのエッセンスを全10回でお届けしていきます。

叱らないとはどういうことか。

ほめないとはどういうことか。

「課題の分離」とは何か。

「勇気づけ」とは何か。

難しい言葉も出てきますが、怖がらなくて大丈夫です。

一つひとつ、自分の子育てに置き換えながら 「あ、これならできるかも」と思えるところから始めればいい。

完璧にやろうとしなくていいんです。

岸見先生自身がこう言っています。

「悪い親」がいるのではない。「下手な親」がいるだけだ、と。

下手なら、少しずつ上手になればいい。

気づいた今日が、スタート地点です。

私もまだまだ練習中の一人の親です。

一緒に学んでいきましょう。

『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです。

この連載を読む

→ 次の記事:第2回 叱られてばかりの子は、なぜ「スケールの小さい子」になるのか

📚 この連載について
この記事は、哲学者・岸見一郎先生のアドラー心理学をもとにした
「アドラー心理学で学ぶ子育て」連載の一部です。
→ 連載の全記事一覧・概要を見る(リンク:/adler-parenting/