目次
この連載を読んでくださった、あなたへ
第1回から、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
叱らない子育ての本当の意味。
ほめることの落とし穴。
「悪い親」ではなく「下手な親」。
課題の分離。
ありのままの子どもを見る勇気。
勇気づけ。
短所の裏側にある長所。
一つひとつ、自分の子育てに重ねながら読んでくださった方も多いと思います。
最終回の今日は、この連載で一番伝えたかったことを書きます。
子どもの人生は、子どものもの
岸見一郎先生の『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』(幻冬舎、2016年)。
この本の最後に向かって、岸見先生が繰り返し伝えているメッセージがあります。
子どもが自分自身の判断で、子どもの人生を決める。
当たり前のことのようで、 これを本当の意味で受け入れるのはとても難しい。
「もっといい学校に行ってほしい」
「安定した仕事に就いてほしい」
これは全部、親の願いです。
愛情から生まれた、本物の願いです。
でも、それは親の人生の設計図であって、子どもの人生の設計図ではない。
子どもがどんな道を選び、どんな人生を歩むか。
それを最終的に決めるのは、子ども自身です。
「信じて手放す」という最後の仕事
「じゃあ、親はもう何もできないのか」
いいえ。
親にできる、最後の、そして最も大切な仕事があります。
信じて、手放すこと。
これは、無関心ともあきらめとも違います。
「あなたなら大丈夫」
「どんな道を選んでも、私はあなたの味方だよ」
この信頼を、言葉と態度で伝え続けること。
子どもが転んだとき、代わりに走ることはできない。
でも「立ち上がれるよ」と声をかけることはできる。
子どもが迷ったとき、正解を教えることはできない。
でも「どっちを選んでも応援する」と伝えることはできる。
信じてもらえている子どもは、強い。
誰かに信じてもらえた子は、自分で自分を信じられるようになります。
それが、親から子どもへの最大の贈り物です。

子どもが自分の人生を決める ─ 親にできる最後のこと
親だって、いつからでも変われる
この連載を通じて、もう一つ伝えたかったことがあります。
親も、いつからでも変われる。
「悪い親ではなく下手な親」。
下手なら、練習すればいい。
私自身、父親として大きな失敗をしました。
娘との関係が壊れかけた時期がありました。
でも、そこから学び直した。
アドラー心理学に出会ったことも、その大きなきっかけでした。
気づいた人から、変えていけばいい。今日からで、遅くない。
「子育ての勇気」とは
この本のサブタイトルは「子育ての勇気」です。
- 叱らない勇気。
- ほめない勇気。
- 口を出さない勇気。
- 比較しない勇気。
- 理想を手放す勇気。
- 信じて待つ勇気。
全部、「やらない勇気」です。
何かをすることより、何かをしないことの方が、ずっと難しい。
でも、その「しない」の先に、 子どもが自分の足で立ち上がる姿があります。
おわりに
この連載は、「教える」ために書いたのではありません。
同じように子育てに悩む親御さんと一緒に歩くために書きました。
完璧な親になる必要はありません。
今日の関わり方を、昨日よりほんの少しだけ変えてみる。
その小さな一歩の積み重ねが、子どもの未来を変えていきます。
子供の可能性は無限です。
そしてそれは、親の可能性も無限だということです。
気づいた人から、変えていけばいい。
完璧な親になるためではなく、ほどよい親でいられるように。
『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです。
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📚 この連載について
この記事は、哲学者・岸見一郎先生のアドラー心理学をもとにした
「アドラー心理学で学ぶ子育て」連載の一部です。
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