男女の見え方の違い!色の視えない男の子、動きの視えない女の子

子育て

数年前に話題になったので覚えている人もいると思いますが、見る人によってドレスの色が全く違って見える不思議な現象がありました。

この写真のドレスは、何色に視えますか?

実際には、青と黒のドレスの写真を画像の光の加減(ホワイトバランス)を調節することにより、視覚を錯覚させたことによって起こる現象だったのですが、

この現象は、人によって視覚に入る光量の差によって、見える色が違っている事を表す興味深い現象でした。

このような視え方の違いは、大人よりも幼児に顕著に現れるのですが、この事が原因で子供の学習や学校生活への適合が上手くいかないケースがある事を私達は以外に知らないのです。

今回は、子供の視え方の違いがもたらす行動についてご紹介します。

男女の視え方の違い

そもそも上記のような現象は、男女の視え方の違いが要因となって起こるとされています。

男女によって視えている色が違うなんて驚きですが、この傾向は10歳未満の子供ではさらに大きな違いとなっているのです。

男の子の視え方

  •  対象物の動きにフォーカスする
  •  引きの視点で全体像を視ている
  •  大まかな色を視ている
  •  全体を単一の色の塊に見ている
  •  黒、シルバー、グレー、青などを好む

※男の子は、動くものに興味を持つ性質が在る

女の子の視え方

  •  対象物の表情、ディテールなどにフォーカス
  •  顔など目立つ場所を注視している
  •  多彩な色が視えている
  •  色の境がくっきり視えている
  •  赤、オレンジ、緑、ベージュなどを好む

※女の子は、表情や色に興味を持つ性質が在る

生まれて間もない赤ちゃんに、1,動く風船2,固定した女性の顔、この2つを同時に見せた時にどちらに興味を示すかを実験した所、

  •  男の子は、1,動く風船に興味を示す事が多い
  •  女の子は、2,女性の顔に興味を示す事が多い

という結果になったそうです。

この実験の結果から、男の子は生まれつき「動くもの」のほうに興味をもちやすく、女の子は生まれつき「人の顔」のほうに興味をもちやすくできているという事が解ったのです。

この男女の見え方の違いが生じる原因は、目の構造の違いにあるのです。

男女の視神経細胞の違い

人間は目の網膜で光を感じ、その情報を視神経を通じて脳に送っているのですが、この網膜はミルフィール状の層に別れており、その中には、光受容細胞である【杆状体(かんじょうたい)】と【錐状体(すいじょうたい)】があります。


  •  杆状体 → 明暗・白と黒を感じ、色に反応しない細胞
  •  錐状体 → 色に反応する細胞

  •  M細胞=大細胞 → 杆状体と繋がっている
  •  P細胞=小細胞 → 錐状体と繋がっている

M細胞は網膜全体に分布しているので、視野全体の動きを視ることが出来るが、錐状体と繋がっていないため、色を識別する事が出来ない。

P細胞は網膜の中心部にあり、視野の中心を司っているので、対象物の詳細な質感や色などを認識できるが、動きと方向などの情報を認識する事は出来ない。

男女の網膜の違い

男性の網膜は、女性の網膜よりも厚みがあり、全体にM細胞が分布しているのですが、女性の網膜は男性に比べ小さく薄くP細胞が多く分布しています。

この違いにより、男性はM細胞の特性である動きの情報を集める事が優位となり、女性はM細胞が少ない事から、動きや空間認識などの情報を集める事が苦手となるのです。

しかし、女性はP細胞の働きが男性に比べ優位になっているので、色彩や動物の表情など細部に現れる情報から男性には視えない細かい情報を得ることができるとされているのです。

上記の特性は後天的に補う事ができます。

男の子にカラフルな色を見せたり、女の子に動きのあるものを見せる事で網膜の視神経の伝達を強化する事はできます。

しかし、これは子供がそれに興味を持った時に行なう事が望ましく、長所を十分に伸ばした後に、短所を補う順番が重要です。

見え方の違いによる教育・子育てのポイント

上記の事から、個人差や成長による個人差はあるにせよ、男の子にカラフルな絵を書かせる事を強要したり、逆に、女の子に力感在る動きのある描写を強要したりする事は、子供にとって大きなストレスを与える事になるかもしれないと知って欲しいのです。

動くものが大好きな男の子は、友達とじゃれて動き回りたいのです

綺麗な物が大好きな女の子は、カラフルなお花やお人形を使い、詳細なミニチュアを使っておままごと遊びをしたいのです

保育という観点から仕方のないことだとは思いますが、保育園や幼稚園で男女一緒に同じ遊びを同じやり方でやらせることは、子供にとってストレスになっている事も多いのです。

それが原因で、集団生活に適応できず、適応障害と診断されてしまっていたら本当に可愛そうな事だと思います。

今回ご紹介した男女の見え方の違いは、生物学的に証明された事であり、この傾向は猿などの動物の雄雌でも、性同一性障害を持つ男女でも同じ傾向になるのですから、教育・子育てを行なう私達大人は知っておかないといけない事だと考えています。

誤解してほしくないのは、男らしく、女らしくなどと行動を安易に決めつける事を推奨しているのではなく、

男女別に興味ポイントや衝動に違いが在ることを理解して、温かい目でゆっくりと見守ってあげて欲しいのです。

仮に、子供が真逆の行動を取ったとしても、温かい目でゆっくりと見守ってあげて、それぞれの生物学的な行動と衝動をじっくりと満たしてあげる事が、その子供の正常な成長に必要ですので大切にしてあげて欲しいと考えます。

子供は、それぞれが独自的で唯一の存在です

押し付けない

見守る

これがポイントです

『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです

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