※ご注意
本記事は、メンタルコーチ・飲食店経営10年の実体験と独自の学習に基づく情報提供であり、医学的・栄養学的な診断や治療の指導ではありません。お子さんの食事や健康に関する判断は、かかりつけの医師や管理栄養士にご相談ください。
今回は、少しマニアックなノウハウを紹介します。
アスリートを目指す子供にはとても有効な情報ですが、実践するかどうかは親御さんが判断頂き、必要なものを取り入れて頂ければいいと考えます。
近年の子供を取り巻くスポーツの環境は、私たちがスポ少(スポーツ少年団)などを通じて経験した昔の環境とはかなりの違いがあります。
多様性と専門性が深まり、親が安易に口出し出来る状況にはないチームも沢山あります。
この新しい環境を上手く活かせば子供にとってはスポーツで得られるものが昔よりも多くなるケースも増えていると感じます。
しかし、親の関わり方を間違えると、子供がチーム内で孤立したり子供の未来にも悪影響を与えかねないので注意をしないといけません。
目次
コーチの現場から
高校野球チームの専属メンタルコーチを務めていたとき、選手の食事にも目を配るようにしていました。
「試合前に何を食べるか」で、選手のパフォーマンスが明らかに変わることを現場で何度も経験しました。
ある時、13時試合開始なのに、12時でお弁当が届き、急いで揚げ物メニューの弁当を食べてしまったベンチ入りの選手がいました。
案の定、試合途中でコンディションを崩すケースも見受けられました。
「食べたものが心と体のコンディション形成の一助になる」という視点は、多くのアスリートを支える土台になると考えています。
この記事では、その実体験をもとに、アスリートを目指すお子さんの食事について私なりの考え方をお伝えします。
※特定の疾患がある場合は、スポーツ栄養士や医師にご相談ください。
トップアスリートの親が出来る事とは?
親が出来ることは、サポートに徹することです。
選択肢を増やす機会を与えたり、集中できる環境を整えたりすることに徹し、競技の習熟や試合結果などには口を出さないのが理想だと考えます。
そのうえで、わたしたち親がスポーツをする子供にとって最も大きな力になれることが、食育を通じた『心』と『身体』創りなのだと私は考えています。
親のサポートにより丈夫で逞しい身体を得ることが出来た子供はスポーツで活躍し大きなやりがいとチャンスを得ることが出来るでしょう。
逆に、十分に成長発達できていない身体は、スポーツにとっては大きなハンデとなることが多いのです。
全力で頑張る子供を応援するためにも、正しい『食べ合わせ』を応用した『アスリートの食べ合わせ』を実践して頂きたいと思います。
酸っぱい果物は混ぜない
生の果物は、持っている酵素を効果的に摂取するために通常の食事と混ぜない方が良いとされています。
食後のデザートで果物を食べることは消化吸収にとってはあまり良くないことなのです。
特に、柑橘系(みかんなど酸っぱいもの)の酵素は強力なので他の食材と混ぜずに単体で食べて下さい。
果物同士はバナナ、りんご、ぶどうは混ぜて一緒に食べてもOKです。
果物は酵素(エンザイム)が豊富なので沢山食べたほうがいいのですが、食べる時は、1種類を大量に食べることで最大の効果を得られます。
例えば、果物は、その豊富な栄養素を活かすために「間食」として単体で摂るスタイルも一つの選択肢です。
胃腸への負担を考慮し、練習前後のエネルギー補給として取り入れるのが効率的でしょう。
そうすることで、果物に含まれる豊富な栄養素を効果的に摂取することが出来るのです。
果物にはビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、これらは疲労回復や成長期の身体づくりをサポートしてくれます。
夜に果物を食べることで、睡眠中の身体の回復を栄養面から助けることが期待できます。
さらには、エンザイムは良い睡眠の助けになるので夜食べることが理想だと考えます。ちなみに、生の蜂蜜を摂ると眠りが深くなるので一緒に摂取するのもオススメです。
腸メンタルとパフォーマンス
幸せホルモンである『セロトニン』は、実はその約90%が腸で作られていると言われています。
腸のセロトニンが脳の気分に直接作用するメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、腸内環境を整えることは、自律神経のバランスや心の安定に寄与するという研究が進んでいます。
食べ合わせなどを工夫して、常に腸の環境を良くすることがメンタルをいい状態に保つ要因となるのです。
メンタル(精神状態)をいい状態に保つことは子供の日常生活にも大きな影響を与えます。
小学3年生くらいになると子供の社会でも他者との関わりで軋轢を感じるようになり男女の違いを認識し始め、優劣の判断がつくようになり評価を理解するようになります。
このことは大人になるには避けて通れないことですがこれがストレスの要因になっていくのです。
現代の子供はストレスを感じる機会が昔よりも多くなっているので、このストレス対策について親や周りの大人が考えてあげることが必要なのだと認識して欲しいと思います。
このメンタルに関してはここで詳しく書くことはしませんが、一つだけ理解して欲しいのが、
メンタル『心』は大きな負荷をかけても強くならず、大きすぎる負荷は『トラウマ』として心に大きな傷を与え、その傷を癒やすことはとても難しく後の人生において悪影響を与え続ける
ということなのです。
過保護にするのが良いとは思いませんが、必要以上に困難や負荷を与えることは、子供の成長においてはマイナスになると認識して欲しいと考えます。
子供は大人以上に繊細で真理を見抜く目を持っています。負荷を与える前に、十分な愛情を与えることがとても大切なことだと思います。
愛情深く育った子供はストレス耐性が強くなるという報告もありますので、この子供のメンタルについても真剣に考えて欲しいと思います。
腸内細菌とパフォーマンス
腸内細菌は、脳の発達や性格、肉体の形成に影響を与えており、強い肉体と腸内細菌の強さはは比例するとされています。
近年では、便移植(糞便微生物移植)という方法の研究が進んでおり、腸内細菌の構成を変えることで心身のパフォーマンスに変化が見られる可能性が示唆されています。
まだ研究段階ではありますが、腸内環境とメンタルや認知機能の関係は今後ますます注目されていく分野です。
これからの時代は、肉体を鍛える事と同じくらい腸内環境を整える事が重要になっていくのです。
腸内環境を強くするためには、腸内細菌の質を高める方法があります。
具体的には自分の腸にいる細菌のパワーバランスをコントロールするために、増やしたい細菌が好む食材を摂取し、増やしたくない細菌が好む食材を減らすことが有効な方法です。
一例を挙げれば、善玉菌と呼ばれる細菌は野菜などに含まれる食物繊維が大好物なので食事で野菜の割合を増やすことが有効です。
逆に、悪玉菌と呼ばれる細菌は動物性タンパク質が大好物なので、肉などを減らすことで悪玉菌の勢力を弱めることが出来るのです。
また、外から他の細菌を入れるためにヨーグルトや発酵食品を食べることも良いとされていますが、実際には、これらの食材に付着している細菌が腸の中に定着し増えることは殆どなく、その都度摂取した量だけ増えて自然に死んで減っていくだけなので、これらの食材に付着している細菌を外から入れて腸内環境に影響を与えることは大量に摂取しない限り難しいのです。
では、なぜ実際にヨーグルトや発酵食品を食べると腸内環境が良くなるのかというと、これらの食材に含まれる水溶性の食物繊維などが細菌たちのエサになり、このエサを元々腸の中にいた細菌が食べて元気になっているというメカニズムなのです。
スポーツや勉強のパフォーマンスを高めるためには、腸内細菌の餌となる食物繊維を含む食材を沢山食べることがとても重要なのです。
前日の食事とコンディション
食べ過ぎた状態では、消化にエネルギーが使われるため身体の回復や修復に十分なリソースが回りにくくなると考えられています。
また、満腹状態での睡眠は睡眠の質を下げやすく、身体の疲労が十分に抜けないまま翌日を迎えることにもつながります。
食べ過ぎた翌日に身体のこわばりや不調を感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。
大切なことは、大事な試合の前日の食事は消化の良いものを適量に摂取する事なのです。
試合前日の食事で栄養補給のために沢山食べすぎることで、翌日の試合のパフォーマンスが低下することを避けて欲しいと思います。
さらには、パフォーマンスを低下させないためには、消化力を高めてから食事の量を増やすことも重要です。
消化力が低い状態で大量に食事を摂取しても上手に消化吸収が出来ず、最悪、身体の張りが酷くなります。
逆説的に考えると、身体が張っている時は、食事の摂取量を減らしたり、消化の良い食事に変えることで対処できるのです。
オススメは、野菜ジュース(生搾り)と卵かけご飯に納豆とキムチを混ぜた丼。
これなら、たくさん食べても楽に消化でき、必要な栄養は全部摂れます 。
揚げ物などの脂質が多い食事は、消化に時間を要するため、試合前日や当日は控えるのがアスリートの基本です。
身体の重さを感じる時は、消化に優しいメニューを選び、エネルギーの「質」を重視しましょう。
食事中は水を飲まない(食前後1時間)
食事中に大量の水やお茶を飲むと、消化のリズムが乱れやすくなると感じる方もいます。
気になる場合は、食事中の水分は小さなコップ1杯程度にとどめてみてください。
小さなコップ1杯で口をすすぐ程度にするようにしましょう。
塩分濃度が体液に近い温かいスープなどはOKですが飲み過ぎると胃液を薄め消化が悪くなるので気をつけなくてはいけません。
オススメしている野菜ジュースも食事と一緒に摂取すると胃酸を薄めるので、食事の30分前に消化酵素を含んだ野菜ジュースを先に飲んで消化力を高めてから通常の食事を摂ることが理想なのです。
野菜ジュースなどは、子供と一緒に食事の準備をしながら飲むことで食事の30分前に摂取することができるので、積極的に子供に食事の準備を手伝わせることをオススメします。
魚は水銀の少ない物にする
いわし、鮭、鯛や近海物 (アジ、さば、キス、カレイ、ヒラメなど)は水銀などの蓄積が少ないとされていますので積極的に食べることで成長期に必要な良質の栄養を摂取することが出来ます。
一方で太平洋を回遊している魚には注意することが必要です。
特に生態系の頂点にいるマグロは食物連鎖を通じてメチル水銀の蓄積量が多くなる傾向があるとされているので、妊婦や小さなお子さんは摂取量に注意が必要です。
しかし、お寿司屋さんで美味しいマグロのお寿司などを食べて食事を楽しむことも悪いことではないと思いますので、これらを少量食べたら、生姜やにんにくをたくさん食べたり、野菜ジュースを飲むなどデトックスすることをセットで対処することをオススメします。
厚生労働省のホームページにも、妊婦さんがこれらの太平洋を回遊している魚を摂取することを控えるようにとの内容がありますので参考にしてください。
世界的にも、この魚を食べることで体内に蓄積される水銀の健康被害について多くの研究結果が報告されており、将来的に人体に与える影響の大きさが無視できないレベルだと考えますので興味のある方は一度詳しく調べることをオススメします。
強力なトマト・にんにくは注意が必要!
イタリア料理には欠かせないにんにくやトマトは栄養豊富ですが、刺激が強い側面もあるため、大切な試合の前はご自身の体質に合わせて量を調整するのが安心です。
また、消化に時間がかかりやすい食材(小麦など)を摂る際は、よく噛んで食べるなどの工夫が大切です。
特に、にんにくには疲労回復効果や元気の源となる栄養素が沢山含まれているので、スポーツをしている子供に継続的に食べさせることで多くの恩恵を実感することが出来るはずです。
ただし、にんにくやトマトは刺激が強い食材でもあるため、体質によっては胃腸に負担を感じることがあります。
大切な試合の前は体調を万全にしておきたいので、試合の2〜3日前からは量を控えめにしておくと安心です。
しかし実際には、臭いが気になるため毎日食べることは難しいと思いますので、週末など外に出ない時に、にんにくを沢山使用する料理を作って一気に栄養を摂取することをオススメします。
ただし、にんにくを大量に食べると内蔵に炎症を起こし回復のために眠くなったりしますので、
食事の後は回復のために普段よりも睡眠時間を長く取りにんにくの栄養効果を十分に身体に浸透させることが重要なポイントになります。
小麦グルテンとコーンの組み合わせに注意!
小麦とコーンは、どちらも消化に負担がかかりやすい食材です。
特にこの2つを一緒に食べると消化器官への負担が大きくなるとされており、お腹の張りや不調を感じやすくなることがあります。
しかし、ピザなどでこの組み合わせのトッピングが出た時は、コーンを避けて食べるか、にんにくや生姜などの腸の動きを活発にする食材を食べたり、食物繊維の多い食材を沢山食べて消化吸収排出までの時間を速めるなどの工夫をすることが必要となります。
悪いものを食べない!と無理をするよりも、少しの工夫で食事を楽しむことも食育として大切なことだと考えております。
正しい『食べ合わせ』を実践し食べることで人生を豊かにして頂ければ嬉しいです。
食事までが練習!
これらのノウハウを出来る事から実践し 身体の中を綺麗にし肉体の質を高めることで、自分史上最強の状態で最高のパフォーマンスを発揮することが出来るようになります。
目標を達成するために、自分が持っている才能を100%発揮させるための努力が 『アスリートの食べ合わせ』なのです。
体 × 技 × 心
現代スポーツでは、身体能力の優劣がその競技の勝敗に大きく影響する事が増えています。技と心(メンタル)を鍛える事も重要ですが、まずは、アスリートとして活躍出来るレベルの身体能力を手に入れる事が最も重要なことです。
アスリートは、食べることまでが練習です!
自分の可能性を信じて、隠された能力を覚醒させて大きく飛躍することの輔けとなれたら幸いです。
※自著 ”誰も教えてくれない 本当の『食べ合わせ』の話_食育編 2020年より抜粋
『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです
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参考文献
- 鶴見隆史『正しい玄米食、危ない玄米食』
- デイブ・アスプリー『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』
- 内閣府食品安全委員会「アクリルアミドに関する情報」
- 世界保健機関(WHO)/ 国際連合食糧農業機関(FAO)合同委員会勧告(2005年)

