子どもを賢くする『脳の発達』ー【運動】編

運動
子育て

「学校での勉強に集中できない」
「成績が思うように上がらない」
「卒業に不安を感じる」

そんな悩みを抱える学生は少なくありません。

しかし、そんな悩みを解決するためには、机に向かって勉強するだけではなく、運動することも大切だと【運動】を推奨する教育現場も増えています。

本当に、運動することで学力が向上するのでしょうか?

今回は、この【運動】と学習効率の関係について科学的に解説していきます。

運動と脳の発達の関係について

運動すると、脳に酸素や栄養が十分に届きます。

これにより、脳の活性化神経細胞の増殖が促進されます 。

脳の活性化は、記憶や注意力などの高次認知機能を高める効果があります 。

神経細胞の増殖は、脳の可塑性や回復力を高める効果があります 。

これらの効果は、学習内容をより深く理解したり、忘れにくくしたりするのに役立ちます。

また、運動することで、脳内の化学物質のバランスが整いますので、エンドルフィンドーパミンなどの神経伝達物質や神経成長因子などの神経栄養物質が分泌されます。

これらの物質は、気分やモチベーションを高めたり、ストレスや不安を和らげたりする効果があり、これにより、心身の健康が保たれ、学習に集中できる状態になります。

さらには、運動することで、脳の構造や機能が変化することも重要です。

運動により、大脳皮質の厚さや白質の完全性が向上したり、海馬や前頭前野などの認知機能に関わる部位の活動や連結性が強化されたりします。

これらの変化は、情報処理能力や判断力などの認知能力を向上させる効果があります 。

運動とストレスの関係について

運動することで、ストレスや不安を減らすことができることも【運動】の有益なメリットです。

ストレスや不安は、ホルモンバランス免疫力に悪影響を及ぼし、学習能力を低下させます。

運動することで、ストレスや不安を和らげるホルモンが分泌されますので、これにより、心身の健康が保たれ、学習に集中できる状態になります。

メンタルに与える影響とは?

さらに、運動することで、自信や達成感を得ることができます。

運動することで、自分の体力や技能が向上したり、目標を達成したりすることができます。

これにより、自己肯定感自己効力感が高まりますので、自己肯定感や自己効力感が高い人は、学習への意欲やモチベーションが高くなります。

適度な運動は、失敗や挑戦から学ぶ姿勢も持ちやすくなりますので、勉強の効率を上げるだけではなく、健康や幸福感も向上させることができます。

脳の発達に良い運動とは?

  • 有酸素運動
    短距離走、ジョギング、自転車、水泳、ダンスなどの心拍数を上げる運動は、認知能力に最も効果的な運動です。
  • 筋力トレーニング
    適度な筋トレは記憶や実行機能に最も効果的な運動です。週に2日くらい、筋肉に刺激を与える瞬発力を強化する運動を行うのがオススメです。
  • 脳トレ
    脳の可塑性や創造性に効果的な運動です 。ジグソーパズル、カードゲーム、語彙力向上、音楽鑑賞や演奏などの脳を刺激する活動がオススメです。

※ 打撃を必要とする格闘技などは、成長期の子どもにとっては避けたほうが良いと考えます。強すぎる刺激や怪我などによって、成長に支障が出ると取り返しの付かない後悔になる場合もあります。

たくましい子に育てるためには?

運動と学習効率の関係については、多くの研究が行われていますが、まだ統一的な結論は出ていません。

しかし、実際の教育現場でも、運動が学校の成績や卒業率にプラスの影響を与えるという結果が報告されていることも無視できない事実です。

いくつかの研究によると、運動によって脳の酸素化や神経成長因子の分泌が促進されることで、記憶や注意などの高次認知機能が向上するため、認知機能や学力にプラスの効果をもたらすと考えられています。

具体的には、運動によりストレスや不安を減らし、集中力を高めることで、学習に有利な状態を作る事ができれば、認知機能を媒介変数として学習効率に良い影響を与えることも示唆されています 。

さらには、運動の効果はもともと認知機能が低い子どもほど大きいという研究もあります。

多様化する時代で活躍するには、心も身体もたくましい子に育てることがとても重要です。

大谷翔平さん、羽生結弦さん、大坂なおみさんを筆頭に、海外で活躍したり、偉業を成す子どもの多くは、勉強とスポーツを高いレベルで両立させているという特徴があります。

我が子を【幸せな秀才児】にしたいなら、勉強だけでなく、【運動】の大切さを再認識することも必要だと私は考えます。

【幸せな秀才児】が増えることを願っています

シェアして頂けたら幸いです

それではまた