”危険”が好きな男の子の育て方とは?

子育て

小さな男の子のお母さんは、男の子のもつ暴力性危険好きを理解する事は難しいと思います。

15歳未満の男子は危険な事が大好きです。

こうした男の子の行動を理解できず悩み苦しんでいる子育てママは多いはずです。

しかし、男の子のこういった行動には生物学的にきちんとした理由があり、その特性をうまく活かし正常な成長に導いてあげることはとても大切な事なのです。

今回は、危険が好きな男の子、リスクを避ける女の子の特性についてご紹介していきます。

危険(リスク)評価

人間を含め、ヒトに近い動物には、生まれつきの特性として男は危険(リスク)が好きで、女は危険(リスク)を避けたがる傾向があるとされています。

そして、この傾向は男女、雄雌でのリスクに対する評価基準の違いが影響を与えている事が解っています。

男性の危険(リスク)評価

  •  危険(リスク)を取った者を英雄と称賛する
  •  危険(リスク)を避ける者を臆病者と蔑む

※ 男性 → リスク = 英雄

女性の危険(リスク)評価

  •  危険(リスク)を取るものを愚か者と蔑む
  •  危険(リスク)を避ける者を賢い者と称賛する

※ 女性 → リスク = 愚か者

私達大人は、子育てをする時にこの男女の性差によって上記のように危険(リスク)に対する評価が全く異なる事を知らないといけないのです。

男の子は、生まれつき危険な事が大好きなうえに、危険な事をすれば周りの男子に称賛されるのですから、これを辞めることなど出来ないのです。

男子にとって、危険(リスク)は【闘争・逃走】本能を刺激しスリルと興奮がワクワクと楽しみに変わるのに対して

女子にとっての危険(リスク)は、ただの【恐怖】であり避けるべきものでしかないのですから、それを楽しむ事など出来ないのです。

余談ですが、上記の男女のリスク評価の違いを理解するには、男女の性行為についての考え方を例に取るとわかり易いと思います。

複数の異性と避妊しないで行なう性行為の評価について

男性は、仲間の男子がこのような行動をした時に、称賛し英雄あつかいする割合が高くなり痛い目にあうまでエスカレートしてしまうので、リスクを正しく教える事が重要です。

女性は、仲間の女子がこのような行動をした時に、軽蔑し仲間はずれにして、ふしだらな愚か者として二度と仲間の輪に入れなくなるので、リスクを正しく教える事が重要です。

男子のリスク対策

リスクを取ることでスリルを味わいたい男の子の子育てで、最も重要なことがリスク対策です。

この場合の対策とは、

  1.  取り返しのつかない怪我をさせない事
  2.  衝動を上手に発散させる

1,取り返しのつかない怪我をさせないためには、未熟な男子だけの集団を作らせない事がポイントです。

男子は、同じ年代で集団をつくると誰も経験したことがない危険なことを競ってやろうとする傾向が強まります。

これが無謀な行動に繋がり、取り返しのつかない大怪我をしたりさせたりする原因となるのです。

海や川で溺れて死ぬのはほとんどが男性です。

男性は自分の能力を過信する傾向にあるので、やったことのない事に対しても「多分大丈夫!」「これができたら英雄だ!」と無謀な行動をしてしまうのです。

この時に、先輩など経験を積んでいる者がいれば、その危険を上手にリスクヘッジする方法を教えてくれたり手本を示してくれたりして、いきなり無謀な行動を取らないようにしてくれるのですが、

未熟者たちの集団ではこの抑止力が働かず行動がエスカレートして、痛い目をみるまで馬鹿な事をやってしまうのです。

昔は、危険な悪いことを上手に教えてくれる先輩がいましたが、現代の子供の集団では、子供の数も減り、知らない人との深い関わりを避ける傾向にあるため、自分と親しい友達としか遊ばない子供が増えています。

この事も現代の男の子が取り返しのつかない危険を犯してしまう原因となっているのです。

また、危険な事を一切やらせない!と過保護にするのは逆効果です。

生理的衝動は、我慢できず抑えられたら爆発します。

男の子の危険な遊びも、取り返しのつかない事にならない範囲で経験させる事が、正常な成長には必要な事なのです。

そのためにも、地域のコミュニティなどで、積極的に幅広い年齢の子供を一緒に遊ばせてあげる環境を作る事はとても大切な事なのです。

リスクを取らない女の子

男の子にとっての小さな怪我は勲章になりますが、女の子には傷一つ付けたくないと考える親は多いはずです。

同じスポーツの怪我でも、男子にとっては名誉の負傷となりモチベーションを高める事ができますが、

女の子が同じ怪我を負うと、それがそのスポーツを辞めるきっかけになることが多いのです。

それだけ、女の子を取り巻く環境はリスクに対して過保護になっているのが現状です。

しかし、この事が女性が社会に出てからの積極性に影響を与えているとしたら、娘をもつ親御さんは、過度にリスクを避ける女の子の子育てについて真剣に考える必要があると思います。

学習された無力

過保護に育てられた女の子がリスクを避け続ける事で起こる弊害を表すセリグマンの「学習された無力」という実験を紹介します。

2匹のマウスを比較する実験です。

一方には自由に遊べる広い環境を与えます。

ここには穴を掘って作ったトンネルや飛び移る木の枝などが沢山あり、このマウスはこの環境で誰にも制限されること無く自由に遊んでいます。

このマウスを「支配するマウス」と呼びます。

もう一方のマウスは、狭い環境に閉じ込めます。

1日に数回人間の手でギュッと掴んで拘束します。ギュッと掴むとマウスは逃げ出そうと抵抗しますが拘束し続けるのです。

これを繰り返していくと数日後には、ギュッと掴まれても逃げ出そうとしなくなるのです。

このマウスを「無力なマウス」と呼びます。

この2匹のマウスを水を張った水槽に落とし泳がせるのですが、2匹のマウスは全く違う行動をするのです。

「支配するマウス」は、水槽に落とされた瞬間から全力で水槽のフチまで泳ぎ外に出ようとします。

それに比べ、「無力なマウス」は水槽に落とされた瞬間から弱々しく泳ぎ、少し泳いだだけで泳ぐのを辞めてブクブクと沈んでいくのです。

この実験では、制限なく行動したマウスは困難に遭遇しても諦めず行動する事ができるのに対して、押さえつけられ自ら挑戦する事を制限されたマウスは、命の危機に遭遇しても力を奮い起こす事ができなくなるという怖い教訓を示しています。

生まれつきリスクを取らず挑戦を避ける女の子を過保護にし過ぎると、このように生きる気力さえ失わせてしまう事もあるのです。

こうならないためにも、女の子にも幼少期から海や山などの自然の中で体を使って遊ばせたり、出来ないと泣いても再チャレンジを促し簡単にリスクから逃げないようにする事が重要なのです。

子供が望まない事を無理やりさせるのはトラウマになるのでやってはいけませんが、子供が自らやりたいと望んだことは、できるまで厳しく愛のムチをもって頑張らせる事がポイントです。

その時に出来なくても、その頑張ったという行動が次のチャレンジの原動力になりますので、特に女の子が望んだ事は、多少心配でもやらせてあげるようにして欲しいと思います。

私のオススメはトランポリンです。

暴力的な男の子は、衝動を上手に発散させてあげる事

消極的な女の子は、逃げない強さを教えてあげる事

新しく生まれている子供の正常な成長には必要なのです。

『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです

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