子育て世代の親御さんが子供を連れての外食などで感じるストレスは計り知れません。
子供を連れての旅行や外食で大変な目にあった経験は誰にでもあるはずです。
特に小学生の男の子の乱暴さは、女性のママには想像を超えたモンスターに見えるものだと思います。
騒ぐ子供をすぐにADHD(注意欠如・多動症)ではないか?と心配する気持ちも分かりますが、我が子を心配する前に、子供の特性を知り上手に対処する事が必要だと思います。
今回は、子供が騒いでしまうメカニズムと正しい叱り方をお伝えしていきます。
目次
子供は、騒ぎたくなったら我慢できない!
子供は元気の塊です
騒ぎたい欲求を抑えることはできません!
しかし、レストランや公共交通機関などのパブリックな場所で騒がれると親として本当に困った状況になります。
結論としては、
子供を我慢させることは出来ない!
ということを前提に考えなくてはいけないのです。
子供を騒がせないためには、騒ぎたい欲求を日常的に満たしてあげることが必要です。
一般的には、子供が騒いだら、叱ったりして抑圧しますが、押さえつけたら反発します。
限界まで押さえつけたらキレる子供になります。
キレるのは、キレたほうが自分の要求が通りやすくなるからです。
そんな間違った成功体験を積ませてはいけません。
自宅でも、おとなしくしていることを過度にお利口さんだね!と褒めたりしてはいけません。
大人しくとは? = 子供らしくないということです
子供には子供らしく生きる環境が必要なのです。
・パブリック空間(公共の場)で大人しくさせようと押さえつける!
・プライベート空間(自宅・子供部屋)で発散させない!
・自宅に、子供部屋などのいくら騒いでも良いプライベートな空間を区切って与えるのです
・床にテープを貼って区切ってもいいです
ルールとしては、そこからはみ出したら叱る!その中の物は、整理整頓しなくてもいいが、その外の物はみんなで使うパブリック空間だから整理整頓しないといけない!
と徹底するのです。 ※我が家では、はみ出たものは処分する!というルールにしています
ポイントは基準となるルールを決めること
基準となるルールがあるから、間違いを指摘出来るのです。
ルールも無く、叱られる理由が周りの人に迷惑だから・・・と大人の事情で怒られても子供は絶対に納得しません。
ひどいケースでは、
「静かにしないとあのおじさんに怒られるよ!」などと人のせいにして叱る親もいます。
これでは、子供は絶対に学べません。
卑怯な大人を軽蔑するようになります。
大切なことは子供が納得するルールを設定することです
そして、ルールを徹底するためには、破ったらペナルティも必要です。
プライベート空間で騒ぎたい欲求を発散出来ている子供はパブリック空間では騒がなくなります。
もし騒いでも、ルールを基に正しく叱る事ができます。
正しく叱れば、子供は自分の非を認め我慢出来るようになります。
子供を馬鹿にしてはいけません
ルールを理解したらルールを上手く利用して円滑に楽しもうとします。
3歳位からこのルールは理解できるようになります。
時には反抗し駄々をこねることもありますが、それ自体も学びになります。
※12歳位になり、賢い子はルールを上手に解釈し利用するようになります(悪く言えば悪用するようになります)
ずる賢いことを責めないで子供の言い分をよく聴いてあげる事が重要です。
『公私をきちんと分けてあげてルールを一緒に守ることを教える』
子供と一緒に楽しく旅行や外食が出来ることほど楽しいことはありません。
諦めずに子育てを楽しんで欲しいです。
叱る声色
子供を叱る時には注意が必要です。
子供の脳は柔らかく10歳位までの刺激が生涯消えない傷(トラウマ)となってしまうと、取り返しがつきません。
子供の上手な叱り方は動物を参考にすると理解できます。
動物が感じる音には原則的なルールが存在します。
音には、それぞれ周波数があり周波数ごとに特徴が違います。
周波数とは、音の振動の速さを表す単位で、
- 振動が速い → 高音
- 振動が遅い → 低音
になります。
高音は、振動数が多く小さな振動でも手数が多く相手に伝わりやすくなり、
低音は、振動数が少なく、小さな音では単発でかき消され、相手に伝わりにくくなります。
低音で相手に伝えるには、衝撃音のように大きな音を出すことが必要です。
動物は、この低い衝撃音に恐怖を感じるようになっています。
低く大きな音は、振動の衝撃も大きく、身体を振動させる力が強いため、聞いた方は反射的にビクッと防御姿勢で身構えてしまいます。
動物は低音で威嚇する
これは、人間も同じなのです。
人を脅したり、怒ったりする時は、低い声の方が効果的です。
稀に、高音のキンキンした声で怒っている人がいますがこれにはあまり恐怖を感じないはずです。
つまり、人間を恐怖で支配したいなら低音の衝撃音を聞かせればいいのです。
オイ! コラ!
大人の男性が子供を叱る時に上記のような声で脅してから言うことを効かせるケースがありますが、これは聞く耳を持たせる意味では効果的ですが、これを常習化すると、子供は条件反射で耳を塞ぐようになります。
コラ!と言われた瞬間に音を遮断するようになります。
遮断し説教が終わるまで防御 = 逃避するのが上手になります
分かったか!と言われたらコクリとうなずくだけで、内容は全然覚えていません。
聞いていないのだから分かるはずが無いのです。
説教 = 恐怖 ⇒ 遮断
逆に、高音のキンキン声で、ヒステリックに叱る女性に対しては、子供はただ舐めてハイハイと態度悪く渋々話を聞くだけです。
話が終わると、もういい?(気が済んだ?)と自分の部屋に戻ります。
ここには、恐怖でなく侮蔑の感情が生まれています。
こんなことで、あんなに取り乱すなんて、大人として失格だ!とバカにしているのです。
大人ならもっと立派に叱ってよ!と思っているのです。
説教 = 侮蔑 ⇒ 大人を舐める子供
躾をする時の、大人の声色でこんな影響があるのです。
正しい躾の声色は
囁くような声で、目を見て落ち着いて語りかけることです
もし、反抗的な態度で話を聞く気が無い場合は、最初だけ低い声でこちらの本気を伝えることも必要です。
無言でじっと目を見つめるだけでも、純粋な子供は大人の本気を感じ取り話が伝わる状態になるはずです。
お風呂は最高のコーチングの場
さらに、もっといい状態としては、お風呂や個室などの静かな空間で1対1で話すことです。
公衆の場で、大声で子供を叱る親御さんがいますがこれは全く効果はありません。
公共の場 = 嫌な思いをする場
とトラウマになって益々取り乱すようになります。
真逆のことをやっているのです。
伝えたいなら、伝える努力をするべきです。
上手に叱ることは出来なくても
逆効果になっていることを辞めることは出来るはずです
・脅すような大声で叱る
・キンキン声でヒステリックに叱る
人の話をきちんと聴ける子供に育てたいなら、上記のことに注意して子育てをして頂きたいと思います。
そういいながら、私も、コラ!と脅してしまうことが今でもありますが、失敗したら挽回すればいいのです。
怒り過ぎたら、「さっきは・昨日はごめんね」と言えばいいのです。
大人も間違ったことをするし、間違ったら素直に謝るんだと言うことを教育することが出来ます。
子供が騒ぐのには理由があり、少しのテクニックでコントロールしてあげることが出来るのです。
正しい叱り方を身に着けて、子育てを楽しんで頂ければ嬉しいです。
『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです
シェアして頂けたら嬉しいです