プログラミング教育とは?2020年必修化で親が知るべき事

子育て

2020年、日本でもプログラミング教育が小学校で必修化されました。

現代の子供達が大人になる頃には、政治・経済をはじめとする多くの社会的な問題を解決するにはコンピューターの使用が不可欠になっているはずです。

そんな未来を見据えて、読み書きや計算といった従来の教養の他に、新しい教養としてプログラミングのスキルを子供達に学ばせる事が必要だと考えられています。

今回は、2020年度に小学校で必修化されるプログラミング教育についてご紹介していきます。

プログラミングとは?

多くの人は、プラグラミングとは、エンジニアやIT関連の仕事をするために必要なスキルだと認識していると思いますが、なぜこのプログラミングを小学校で全生徒に学ばせようとしているのか?

この理由は、プログラミングがコンピューターにして欲しいことを命令するスキルだからです。

なぜ、プログラミングを学ぶのか?

小学校でプログラミングを学ばせる理由には以下の目的があるとされています。

  • 論理的思考を身につける
  • 問題解決力の育成
  • 忍耐力を鍛える
  • 職業の選択肢を増やす

これらは全て、国際競争を勝ち抜くために欠かせない能力と考えられており、第4時産業(情報通信・医療・教育サービスなどの知識集約産業)の分野で、日本は世界に大きく遅れている事が問題とされており、その事が小学校でのプログラミング教育必修化の背景にあるのです。

日本のプログラミング教育の歴史

日本で最初にこのプログラミング教育について公に議論されたのは、2013年政府が発表した「世界最先端IT国家創造宣言」だとされています。

2014年に修正案が閣議決定され、小学校、中学校でのプログラミング教育を実施すると明記されましたが、その後も学校教育の現場では、実際にプログラミングを学ばせる体制が整わず教育が実行される事はありませんでしたが、

2016年の第26回産業競争会議安倍総理のプログラミング教育の必修化を宣言により日本のプログラミング教育が具体的に進み始めたのです。

日本の若者には、第4時産業革命の時代を生き抜き、主導していって欲しい。

このため、初等中等教育からプログラミング教育を必修化します

2016年4月第26回産業競争力会議 安倍首相発言 抜粋

2020年度学習指導要領まとめ(プログラミング教育の目的)

学習指導要領は、主に3つの項目と要素を目的として考えられています。

  1. 何を理解しているか、何ができるか知識・技能
  2. 理解していること、できることをどう使うか思考力・判断力・表現力等
  3. どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか学びに向かう力・人間性等

具体的にプログラミング教育では

1つ目の、”何を理解しているか、何ができるか”に関しては、社会の様々な場面で活用できる知識・技能を体験を通して身につけていく事を目的としており、

小学校では、問題解決手段としてコンピューターがどう使われているかを学び、

中学校では、それが社会にどんな影響を与えているかを学び、

高等学校では、実際に社会で起きている問題に対して、コンピューターを使って自分たちで問題解決する事を学びます。

2つ目”理解していること、できることをどう使うか”に関しては、問題発見・解決のプロセスの中で、思考・判断・表現等どう使うかを学びます。

この思考、判断、表現に対応した思考法である「プログラミング的思考」を初等中等高等教育で学びます。

3つ目”どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか”については、学びに向かう力、人間性等に関する項目であり、プログラミング教育を通じて、学んだ事をより良い人生や社会を作ることに活かそうとする態度を養う事を目的としています。

プログラミング教育の体系【文部科学省定義】
プログラミング的思考」=自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力

プログラミング教育の今後の課題

2017年3月に公示された次期学習指導要綱

  • 2020年小学校で実施、
  • 2021年中学校で完全実施、
  • 2022年高等学校で実施(予定)

のスケジュールに沿って進んでいく日本のプログラミング教育ですが、教育の現場では、実際に指導する教員のプログラミングに対する知識や技能が追いついていない事が課題となっています。

この指導する側の育成が急務とされていますが、それを補完するために、民間のプログラミング塾などを活用する、公教育私教育との協働が重要だとされているので、今後、プログラミングを教える側の需要は増えていく事が予想されます。

子供の特性によっては、向き不向きがあると思いますが、新しく始まるプログラミング教育を通じて、子供の新たな能力を伸ばすチャンスを逃さないように私達親も少し勉強しておく事が大切だと思います。

『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです

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