今さら聞けない?モンテッソーリ教育とは?

子育て

ジェフ・ベゾス(Amazon創業者)、ラリー・ペイジ(Google創業者)、英国王室のウイリアム王子とヘンリー王子、藤井聡太(将棋棋士)など、世界で活躍する天才達に共通することの一つに、幼少期にモンテッソーリ教育を受けていたことが挙げられます。

今回は、新たな教育として注目されているモンテッソーリ教育の基本的な考え方と家庭での子育てに活用できる簡単なメソッドを紹介していきます。

モンテッソーリ教育の理念

モンテッソーリ教育とは、イタリア初の女性医学博士であるマリア・モンテッソーリ(1870年生まれ)が提唱した子供が主体となる教育方法です。

長年の知的障害のある子供の研究をベースにした科学的根拠に基づいたメソッドは、一節には発達心理学で有名な心理学者のジャン・ピアジェにも影響を与えたとされています。

近年、この多くの天才児や成功者を生み出してきたモンテッソーリ教育が注目を集めるようになり、日本でもモンテッソーリ教育を行なう幼稚園なども増えてきていますが、

モンテッソーリ教育の本来の目的は、早期英才教育でも天才児教育でもなく『慈愛の心』を育てる教育として、全ての命あるものを慈しむ心を持った子供が大人になり、愛と平和に満ちた世界を実現する事だとされています。

近年になって、モンテッソーリ教育のメソッドを活かすために様々な知育玩具が開発され、それを使った教育・子育てをモンテッソーリ教育だとする風潮もありますが、

最も大切な事は、創始者のマリア・モンテッソーリさんの思想を大切にし子供主体の教育方法を行なうという考え方を大人の私達が持つ事なのです。

重要なのは、テクニック(技術)でなく、マインド(思想)なのです。

モンテッソーリ教育の理念

  •  子供は私達の先生 → 答えは子供にある
  •  子供が主役    → 子供主体、大人は援助
  •  大人と子供は違う → 子供は常に変化する
  •  子供の発達は、自然のプログラムに従っている → 自然のプログラムを邪魔しない

多くの子育て法や教育法が、子供の将来のためにこれを学ばせる!というような大人目線で考えられているのに対して、モンテッソーリ教育は、子供の事実を観察し、子供の望む、子供から学ぶ教育法でなければならないと決められています。

モンテッソーリ教育では、大人を「既に種の基準に達している」と定義し、これから成長していく子供とは日々の成長のための意欲や思考が全く異なるので、大人のものさしで子供の行動を決めつける事はしてはいけないとしています。

さらには、植物が育つにはほどよい日光や水分が必要ですが、速く成長させるためにこれらを与え過ぎたら枯れてしまうように、子供の成長のために大人主導でコントロールしようとする事も自然のプログラムの邪魔をしている事だとしてやってはいけないとされています。

敏感期

上記のように、モンテッソーリ教育は徹底した子供主導の教育を基本としていますが、その中でも最も重要だとされているキーワードが子供の【敏感期】を理解する事なのです。

【敏感期】とは、特別に敏感な感受性を発揮する時期と定義されており、生物の幼少期に限定された時期に、ある一定の能力を獲得するために現れる特定の要素です。

  •  運動の敏感期(0〜4歳位)

2歳位までの基本的な動きを獲得する時期、4歳位までの調整・洗練していく時期

  •  秩序の敏感期(0〜4歳位)

順序、場所、所有、習慣など決めたことにこだわりが出てくる時期(イヤイヤ期に関係)

  •  感覚の敏感期(0〜5歳位)

2歳位までの五感を使って印象を吸収する時期、5歳位までの印象を整理する時期

  •  話し言葉の敏感期(胎児期〜6歳位)

3歳位までの言葉をそのまま吸収する時期、6歳位までの意図的に言葉を吸収する時期

  •  書き言葉の敏感期(3〜6歳位)

3〜5歳位までの「爆発期」と呼ばれる文字を書く時期、4〜6歳位までの文字を読んで吸収する時期

  •  の敏感期(4〜6歳位)

身の回りの数を数える事の熱中する時期(※絶対に計算などを詰め込んではいけない)

  •  文化の敏感期(6歳〜)

自分以外の外の世界に関心が向かう時期(※興味ポイントを伸ばす!)




無意識の吸収精神

人間は大学で成長するのではなく、誕生時から精神を発達させ始め、生涯の最初の3年間に最も飛躍的に発達させる

マリア・モンテッソーリ

『子供の精神−吸収する精神』マリア・モンテッソーリ著 中村勇訳より

モンテッソーリ教育では、人は生まれてすぐに個々の人格が育ち始めるので0歳からの教育が重要だとしています。

特に、0歳〜3歳までの時期を【無意識の吸収精神】と呼び、人生の中で最も多くの事を吸収する時期だとしており、肉体的にも精神的にも成長著しいこの時期に、正しい成長のために必要な環境を整える事が必要だとしています。

4つの環境

  •  視覚の発達

新生児の視力は0.01位とされておりうっすらと明暗が分かる程度ですが、2ヶ月を過ぎた辺りから色彩の認識ができるようになってきます。ここから2歳位までに急激に視覚が発達していきますので、この時期に色彩豊かな自然の色を沢山観せる事が重要です。

最近の研究では、産まれてから6ヶ月位までに強い光を視ると視力低下の原因になるとされていますので、外に連れて太陽の光を直接見せるのは最低6ヶ月以降にする事をオススメします。

産まれてすぐは、動物と同じく温かい洞穴のような環境で母子ともにゆっくりする事が理想です。

  •  運動器官の発達

赤ちゃんは、仰向け寝寝返りハイハイつかまり立ち歩くというった順番で成長していくのですが、この時に大人が過度に補助する事は赤ちゃんの成長を邪魔する事になるので手を貸してはいけません。

特に大人が行っても辛い姿勢のハイハイを邪魔してはいけません。このハイハイで赤ちゃんの背筋と首の筋肉が急激に成長しその後の歩行の姿勢に影響を与えますので、次のステップのつかまり立ちを遊具などを使って速く立たせようとするのはしてはいけない邪魔なのです。

ハイハイの時期が長い赤ちゃんの方が運動能力が高くなるとのデータもありますので、過度な補助をしないようにしましょう。(ウチの娘も歩き始めは遅い方でしたが、中学生で陸上の全国大会出場選手になっていますので、幼児期の成長の遅さを心配しなくて大丈夫です)

  •  言語の発達

赤ちゃんは、母親のお腹の中にいる時から外の声を聞いています。産まれてからは話す人の口元を視て言語を学んでいくので、この時期に沢山話しかける事が必要だとされています。

ゆっくりとはっきりした発音で綺麗な言葉を沢山話しかけてあげることが重要です。

  •  基本的信頼感

お腹の中にいる赤ちゃんは胎盤の中に守られて生きていますが、産まれてすぐに自己呼吸や体温調節など自らの力で生きる事を矯正されます。

この事を、モンテッソーリは【誕生の危機】と呼び、赤ちゃんが感じるお腹の外の世界の厳しさを大人がもっと理解する事が必要だと説いています。

赤ちゃんが快適に過ごせる環境を整える事が「環境への信頼感」に繋がり、この時期の成長にはとても重要だとしています。

さらには、1歳位から「自己への信頼感」と呼ばれる、自分のことを認めてもらいたいとの欲求が芽生えてきますので、子供のやりたがる意欲を邪魔せず「ありがとう」「頑張ったね」などの承認の言葉を沢山掛ける事で、できるという自信や、自己の価値を高める事も重要です。

モンテッソーリ教育の考え方

モンテッソーリ教育では、従来の教育の”大人が子供に与えてあげる”という考え方が間違っている事をしつこく説いています。

子供は生まれながらに完璧であり、成長に必要な環境を整える事が大人の役割であるとしています。

私もモンテッソーリ教育を学び、この考え方で子育てを行なうようになってから目の前の子育てが上手くいき始めました。

子供の成長を疑い、足りないから何かを与えなければいけない!と疑心暗鬼になっていた事が、我が子の子育てにとって最も邪魔な事だったのです。

モンテッソーリ教育は今回紹介した事以外の具体的なメソッドが沢山ありますが、まずは創始者のマリア・モンテッソーリさんの思想を理解し『慈愛の心』を持って子育てすることがスタートなのです。

誰かの助けになれば幸いです

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