発芽玄米の無毒化とレクチン対策!玄米の効果的な炊き方を紹介!

健康法

近年、子供の食育に玄米食を取り入れようと考える親御さんが増えています。

健康に気を配るようになると、流行りのグルテンフリーも実践してみようと考える人が増えますが、

グルテンフリーの食生活とは、パン、うどん、ラーメン、パスタなど多くの小麦食を食べないことになり主食の米の食べ方が重要になるので、多くの人がこの際、玄米食にチャレンジしてみようとの結論にたどり着きます。

しかし、玄米食を始めるには知っておかないといけないことが沢山あるので、ここでは子供の食育に玄米食を取り入れる際に注意するポイントを紹介していきます。

白米のデメリット

まず始めに、一般的に食されている白米の健康被害を再確認して頂きたいと思います。

玄米を精米して表面の米ぬかを取り除いたものが白米です。

玄米の「玄」とは、黒いという意味を表しており、収穫した米から籾殻を取り除いた精米前のお米であり、この玄米の黒い(褐色)部分を米糠(こめぬか)と言い、この部分にビタミンや食物繊維など人体にとって有益な栄養が多く含まれいるのですが、

この米糠を精米によって取り除き白米を食べるようになってから、日本人の食文化に白米がもたらす問題が続いているのです。

一般的に玄米から米糠を取り除くようになったのは江戸時代とされています。

当時は、精米した真っ白な白米を「銀シャリ」と呼び高級品として食べていました。

特に、江戸時代の将軍たちはこの「銀シャリ」が大好きで、何人もの将軍がビタミンB1不足からくる江戸患いと呼ばれる心臓脚気(しんぞうかっけ)で無くなったとの記録が残っています。

精米によって、米糠に含まれるビタミンB1が欠乏すると、心臓を動かすエネルギーが不足して様々な障害を引き起こします。

心臓脚気の主な症状

  •  血圧低下
  •  浮腫
  •  呼吸促迫症候群
  •  心臓肥大

精米された白米は、栄養が取り除かれ、炭水化物であるカロリーのみを残したものです。

栄養価の低いものを主食として大量に取り続けると栄養不足を引き起こしてしまうので、成長期の子供にとっては有害な食べ物なのです。

白米ばかり沢山与える食事は、肥満と白米中毒を引き起こすので本当に注意しないといけません。

マイルドドラッグ_白米中毒

食物を真っ白になるまで精製することを『精白』と呼びます。

白米も玄米を精白したものです。

この精白(精米)の段階で、最も米ぬかを取り除いた物が、無洗米と呼ばれるものです。

無洗米とは、玄米の表面の米ぬかを徹底的に取り除いて、米の甘みの部分だけにしたお米です。

研ぐ必要もなくそのまま炊けるので気軽に食べている方も増えていますが、この無洗米が最も『精白』された米だということを多くの人は知らないのです。

この精白された食物の特徴は、余計なビタミンミネラルなどの栄養素が取り除かれ、純粋なカロリーである糖分だけがむき出しとなっています。

このむき出しの精白された食物が体に入ると、糖分だけが急激に体内に取り込まれます

薬を注射で血液中に直に注入する方が、口から摂取し消化吸収させるよりも効き目が強いのと同じように、

精白された無洗米を食べると、純粋な糖分が一気に消化吸収され血液中に入ってくるため、血糖値が急激に上昇します。

これにより、様々な健康被害が生じるので、血圧が高い人や、血糖値を気にしている人は無洗米を避けることをオススメします。

これらの精白された当分むき出しの食材は、マイルドドラッグと呼ばれ、強い中毒性がありますので本当に注意して頂きたいと思います。

ご飯茶碗1杯(100g)には、角砂糖9個分の糖分が含まれている!

角砂糖だけを大量に食べると血糖値が上がり具合が悪くなることが想像できると思いますが、大量の白米を食べた時には、これと同じ様な状況になっているのだと知って欲しいのです。

健康のために、子供に砂糖を控える食事を与える親は多いと思いますが、白米を沢山食べさせるのは、砂糖を直接食べさせているのとほぼ同じ状態なので絶対に辞めないといけません。

さらには、この時に体の中では、急激な血糖値の上昇で高揚感を感じるので、これが中毒を引き起こす原因となり、砂糖中毒と同じく、白米中毒を深刻化させる要因となるのです。

子供の食育には、白米を辞めて玄米食を取り入れることを強く勧めます。

玄米食のメリット

玄米とは、精米する前の糠のついている状態のお米です。お米は、精米することによって、外側の糠(ぬか)を取り白米として食卓に出てきます。

しかし、この精米時に食物繊維や優れた栄養素の多くを取り除いているのがもったいないのです。

精米された白米の栄養素は殆どがデンプンです。

前にお伝えしたように、精白された食材には気を付けないといけないのです。

精米とは別名「精白」すると表現されます。

この精白された「白い炭水化物」は白米を大量に食べるとデンプンを分解し出来た糖分を急速に大量に吸収してしまうため、血糖値が急激に上昇し肥満の原因となったり、脳梗塞心筋梗塞などの動脈硬化による病気に派生する確率を高めるとされています。

そのため、白米食は玄米食に比べ糖尿病になる確率が数倍上がってしまうのです。

これに比べて、玄米は精製されていない「茶色の炭水化物」と呼ばれ、食物繊維や栄養成分を沢山含んでいます。

  •  ビタミンB1  5倍(白米比)
  •  マグネシウム  5倍(白米比)
  •  食物繊維    6倍(白米比)

さらには、発芽させるとタンパク質や必要栄養素がさらに増え、このひと粒で完全栄養食品になるとされています。

特に近年注目されている効能として、老化の原因となる活性酸素除去能力の高い「ファイトケミカル」の一種である『フィルラ酸』が含まれている事で、脳の酸化を防ぎ、アルツハイマー型認知症の予防につながるといわれています。

玄米を発芽させた発芽玄米は、眠っていた酵素が目を覚まし活性化する事で様々な栄養素が増えます。

  •  アミノ酸  2.5倍 (玄米比)/ 4倍(白米比)
  •  GABA  1.7倍 (玄米比)/ 10倍(白米比)

しかし、これは単純に栄養素を分析した話で、実際に体内の消化吸収も含めて考えると現実に起こることは少し変わってきます。

デトックス効果

玄米の食物繊維は有害物質を吸着して体の外に排出してくれるデトックス効果が高く身体を浄化し綺麗に保つ作用があります。

カドミウム放射性ストロンチウムアミンフェノールアンモニア硫化水素などの有害物質を玄米の豊富な食物繊維がデトックスしてくれます。

コレステロールを減らす

玄米に含まれるリノール酸オレイン酸は血液中のコレステロールを減らす働きのある不飽和脂肪酸が豊富です。

また、玄米にはポリフェノールが豊富に含まれており、このポリフェノールの強力な抗酸化作用により活性酸素の除去が促進され老化を防止します。

上記の物質により動脈硬化の原因となるコレステロールの増加を抑制する事で、血液をサラサラにして脳梗塞や心筋梗塞などのリスクを下げる効果が期待できます。

間違った玄米食の健康被害

「玄米を食べると体調が悪くなる」という人の多くは、白米と同じ考えで玄米を食べている場合が多いのですが、これは危険な間違いであり絶対にやってはいけないことです。

この間違ったやり方で玄米を食べた時に起こる体調不良は以下のとおりです。

  1.  胃もたれ、胃炎
  2.  手足の冷え
  3.  体の節々の痛み
  4.  下痢、悪臭便
  5.  偏頭痛
  6.  肩こり、体のむくみ
  7.  食欲不振
  8.  慢性疲労
  9.  睡眠障害

この他にも、膵臓などの臓器にもダメージを与える事もあるので、間違った玄米の食べ方は絶対にやめて欲しいのです。

玄米の3つ毒とは?

玄米の健康被害の元となるものは、主に3つの毒です。

  •  アブシシン酸  → 酵素阻害剤
  •  フィチン酸   → ミネラル吸着
  •  アクリルアミド → 糖化物質

正しい玄米食をおこなうためには、この3つの毒を無毒化することが必要なのです。

アブシシン酸

植物ホルモンであるアブシシン酸(ABA)は、殆どの植物に含まれています。

アブシシン酸は「種」の外皮に含まれる成分なので、全ての果物や野菜に含まれている物質であり、玄米以外にも大豆、小豆、アーモンド、ピーナッツなどの種をそのまま食べる食材については、同じ様にアブシシン酸の毒に対しての対策が必要になってくるのです。

余談ですが、2011年に膵臓がんで亡くなったApple社の創業者であるスティーブ・ジョブズさんは、ベジタリアンの食事法を取り入れていたため生のアーモンドを好んで食べていたようです。

生のアーモンドのアブシシン酸を大量に摂取することで膵臓を痛める要因となったのかもしれません。アーモンドを食べるならローストしたものを食べるようにして下さい。

玄米の毒であるアブシシン酸の毒性を甘く見てはいけないのです。

玄米の糠の部分に含まれているアブシシン酸は、中にある胚乳や白米を酸化から守る働きがあります。

植物の種は、発芽しないかぎり半永久的に形を変えず残るとされており、これは「種の保存」のためのメカニズムなのです。

アブシシン酸がそのまま人体に入ると『酵素阻害剤』として体の中にある酵素の働きをブロックしてしまい、大量の酵素を必要とする「消化」の機能が低下することで、未消化による栄養不良になったり、

「代謝」の機能低下により新陳代謝ができず細胞の再生が出来なくなり、体の中に溜まった老廃物を排出できず腎臓に負担をかけたり、溜まった毒となった老廃物などをやっつけるために、膵臓などから消化酵素などをさらに排出させるために、膵臓の負担が大きくなってしまうのです。

アブシシン酸の毒は臓器を損傷する猛毒なのです。

フィチン酸

米糠に含まれるフィチン酸はそれ自体に毒性はなく、「活性酸素」を吸着する作用のあるため、体の酸化を防ぐ物質としてがんの予防効果が認めらた物質です。

しかし、このフィチン酸の強力な吸着作用が、体の中の必須ミネラルである亜鉛、マンガン、銅、マグネシウム、鉄、カルシウムなどを便と一緒に体内に排出してしまい、ミネラル不足になる事が問題なのです。

体はミネラル不足になると、酵素不足と同じく細胞の働きが悪くなったり、代謝が悪くなったりして老化が早まったり、正常な成長ができなくなったりするのです。

先に紹介したアブシシン酸ほどではないですが、フィチン酸の健康被害も甘く見てはいけないものなのです。

アクリルアミド

アクリルアミドという物質は、玄米に元々有るものではなく、玄米に圧力を掛けて炊飯した時に発生する物質です。

このアクリルアミドは、「糖化」といわれるタンパク質と糖質が固く結合した状態になったものであり、揚げ物や焦げた食べ物に多く含まれる物質です。

この「糖化物質」のアクリルアミドが体内に入ると、血液が汚れ血管を傷つけます。

これが、糖尿病動脈硬化による脳梗塞心筋梗塞の原因となっているのです。

この恐ろしい「糖化」を起こす食品は、玄米以外にも、小麦ハムなどの加工肉フライドポテトなどの揚げたじゃがいもなどがあり、これらは玄米よりも「糖化度」が高い食品として注意が必要だとされています。

また、アクリルアミドの健康被害については世界的にも警鐘を鳴らす動きが増えてきています。

  • 2005年 世界保健機関(WHO)と国際連合食糧農業機関(FAO)の合同委員会が「アクリルアミドは健康に害を与える恐れがあり、含有量を減らすべき」と勧告
  • 2007年 オランダのマーストリヒト大学の研究結果では「アクリルアミドは、子宮内膜がんと卵巣がんの危険性を高める」と発表
  • 2008年 同大学の研究チームが「アクリルアミドの摂り過ぎは腎臓がんのリスクを高める」と発表
  • 2014年 内閣府食品安全委員会化学物質・汚染物質専門調査会が「アクリルアミドは遺伝毒性を持つ発がん物質」と認定

このように、玄米を含めた炭水化物を過度に加熱する調理法が生み出すアクリルアミドの健康被害の大きさは無視できないものになっているのです。

玄米の毒の無毒化方法

  •  アブシシン酸  → 酵素阻害剤
  •  フィチン酸   → ミネラル吸着
  •  アクリルアミド → 糖化物質

玄米の3つの毒であるこれらの物質を無毒化する方法は意外と簡単です。

長時間水に漬ける

アブシシン酸フィチン酸については、玄米を長時間水に漬ける事でこれらの有害物質は水の中に放出されるのです。

この時のポイントは、水に漬ける時間です。

目安は、合計100以上(推奨は17時間以上)

気温が5度の場合は 20時間

気温が20度の場合 5時間

気温と気温(水温)を掛け算した合計が100以上になるようにするのです。

しかし、これは目安であり実際には5時間では足りないと感じます。

私の経験では、最低一晩(8時間)以上漬けないと、玄米の表面の糠に変化が起きないと考えています。

発芽毒という新たな問題

アブシシン酸とフィチン酸を無毒化するために水に長時間漬ける事は、同時に玄米を種から目覚めさせ「発芽」させる事になります。

この発芽した玄米を『発芽玄米』といい、玄米食の多くのメリットはこの発芽玄米によるものです。

しかし、この玄米が発芽する時の「発芽毒」も身体には有害な物質なので、排除しないといけません。

発芽毒の排除方法

発芽毒を排除する方法は、発芽毒が含まれる水を交換する事です。

玄米の毒であるアブシシン酸とフィチン酸を無毒化するために長時間水に漬ける必要がありますが、この過程で、綺麗な水に2度交換するだけで、発芽毒を排除する事が出来るのです。

圧力を掛けない

正しい発芽ができていない玄米は固くボソボソとした食感となり、玄米食が嫌われる理由になっています。

そして、この玄米は固いといった間違った認識により、柔らかくするために圧力をかけて炊飯する方法が行われて来ました。

しかし、この圧力を掛けて炊飯するやり方では、アクリルアミド「糖化」の健康被害があるので、玄米を炊飯する時には、圧力を掛けてはいけないのです。

正しい炊飯のやり方は、

  1.  長時間水に漬け発芽させる
  2.  綺麗な水で普通に炊飯する(土鍋でもOK)
  3.  炊きあがったらかき混ぜ熟成させる(これはオプションです)

たったこれだけでいいのです。

レクチン対策

玄米食のデメリットとしてよく議論されるのが、「フィチン酸」「アブシシン酸」の弊害についてだと思いますが、最近ではこれらを問題にする必要は無いと考える傾向が強まっているようです。

最先端の健康法を実践している事で有名な高城剛さんも食事の51%を玄米食にしていると公言しているほど玄米食をオススメしています。

高城剛さんが発行しているメルマガの中でも「フィチン酸」や「アブシジン酸」については下記のような見解を記しています。

Future Report研究員:
なるほど。
一方でフィチンやアブシジンが含まれるなど、玄米のデメリットもありますよね?

渡邊:
あれはほとんど迷信です。
フィチンは吸収が悪くなるというけれど、米の中ではミネラルと結合した状態で入ってきますから、何も起きません。
アブシジンも植物の成長ホルモンですから、ご飯を炊いているうちに分解されます。
農薬がたくさんかかっているものは、残留の問題がありますが、ちゃんと作られた有機玄米なら心配いりません。

引用:高城未来研究所「Future Report」Vol.442 医学博士・生命科学振興会理事長/渡邊昌先生インタビューより

※「フィチン酸」参考文献:「フィチン酸」について|日本食品分析センターレポートより

※「アブシシン酸」参考文献:米国環境保護庁(EPA)、植物調節剤、S-アブシジン酸の残留基準値設定免除に関する規則改定|内閣府 食品安全関係情報データベースより

これらを参考に、私は「フィチン酸」や「アブシジン酸」などの害が大人はもちろん子供の成長に与えるマイナスの影響よりもプラスの影響の方が大きいと判断して、子供にも玄米食を積極的にススメています。

そうなると、考えられる玄米食の1番のデメリットは、玄米表面の糠(ぬか)が消化を悪くする事だけです。

玄米を食べる時には、最低30回ほど噛みなさい。と言われる事が多いのですが、実際に毎食これを真面目にやるのは大人でも無理なことであり、子供なら絶対にできない事だと思います。

この糠(ぬか)の問題を攻略しないと、玄米食のメリットを享受することはできないのです。

玄米の外側の糠にはレクチンが多く含まれています。このレクチンは毒素を放出し苦味や刺激を与えることで外敵から身を守る働きをしています。

他にも、ナスやピーマンなど表面の皮にも多く含まれる物質です。

野菜や果物の皮が苦いのは、皮には多くのレクチンが含まれているからです。

玄米には、特に多くのレクチンが含まれているので、そのまま食べるとレクチンの悪影響がプラスの影響を上回ってしまいます。

だから、人類は精米して糠を取ったり水を吸わせて発芽させレクチンを無効化させたりする方法を生み出したのです。

レクチンとの戦い

レクチンを無力化させる方法のひとつが発芽させることです。

玄米を水に漬け発芽させることで、レクチンが毒素を出すことを止めることが出来ます。

さらには、この発芽により胚芽が成長し発芽前に比べタンパク質ビタミンミネラルなどが大幅に増加し完全栄養食品に近づきます。これが発芽玄米が良いとされているメカニズムです。

しかし、発芽玄米は栄養価が高くはなっても、玄米表面には、まだ、糠(ぬか)が沢山残っています。糠(ぬか)に含まれているレクチンを無効化しても、この糠(ぬか)は硬い皮のようなものなので、この硬い皮をなんとかしないと消化が悪いままになってしまうのです。

実際に我が家でも、ただ発芽させただけの玄米を食べていた時には、毎日大量のうんちを排出していましたが、これは消化吸収されない玄米が未消化のまま排出されていたのです。

消化の悪い玄米は、食物繊維の塊なので腸内が綺麗に掃除されるプラス効果もありましたが、子供にとっては栄養を十分に吸収できない状態なのです。

玄米食で痩せた!と喜んでいる人の多くは、このように消化吸収が上手くいっていない状態になっているケースもあると考えられます。

さらには、大人の私の胸焼けもどんどん深刻になっていきました。

これも消化の悪い玄米を毎日食べていたマイナスの影響でした。

胃の中では、消化しづらい玄米を溶かすために強力な消化液が放出され過ぎていた弊害だと思います。

このマイナスの影響に気がつくまでは1年以上の時間がかかりました。

これを避けるために、一般的には、発芽玄米を数日間熟成させ柔らかくして食べたり、高い圧力で炊飯したり、よく噛むことを推奨したりしています。(※圧力を掛けて炊く方法は間違っています)

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※2020年現在、高城剛さんが使用している発芽玄米専用の炊飯器がこちらです。

しかし、このやり方だと、具体的には、玄米専用の炊飯器を準備し、炊飯用と熟成用、2つの炊飯器を同時に稼働させることが必要となります。(実際に我が家では玄米専用の炊飯器を買いましたが、結局は家族の食べる量に追いつかず熟成させることは諦めました)

玄米の消化を良くするために、炊き方熟成方法を工夫するのは時間の無駄です。

無理なやり方は続きません。

玄米は硬い糠の問題を解決しないと、ただ消化の悪い食材になってしまいます。

これを解決させる方法は2つあります

玄米を発芽させてから炒って表面の糠を壊す方法

水に漬け発芽させた玄米をフライパンで炒るのです。(※このやり方はオススメしません)

一般的な「煎り玄米」と言われている物は、発芽させずに炒っている玄米です。この「煎り玄米」を発芽させても100%全てが発芽することはありません。実際には半分も発芽しません。

発芽⇒炒る この順番が重要です。 

炒る時は、焦がしたりしないようにゆっくりと加熱し、表面の糠を壊すのですが、この加減が難しいのです。

実際にやってみるとコーヒーの焙煎と同じなので、表面が少しづつ焦げて色が付いてきます。

煎り玄米として売られているものはかなり炒られており茶色になっていますが、この状態まで炒ってしまうと、この後お米を炊いてみると形が崩れたぐちゃぐちゃな炊きあがりになってしまいます。

発芽させてから炒って炊飯するということは、水を吸わせて、乾燥させ、また水を吸わせ炊飯することになるので米が崩れやすくなるのです。

だからといって、加熱し炒る時間を短くすると糠がきちんと壊れず炒る意味がなくなってしまいます。

さらには、この、発芽(実際には10時間以上水に漬けます)⇒炒る⇒炊飯 を毎日行うのはかなり面倒な作業です。

面倒なことは続きません。

次に、失敗を重ねた末に辿り着いた我が家で今も続けている方法を紹介します。

1分つきで精米する方法

お米屋さんやコイン精米機では、お米を精米する時に、どのくらい糠を落とすかを調整することが出来ます。

玄米を販売しているお米屋さんなら、お好みの精米具合で精米してくれる店が殆どですが、もしお近くにそのようなお店がない場合は、ネット通販などを利用することをオススメします。

お米の精米は、10分つき、つまり全部糠を取った状態を白米とするのが一般的です。5分とは約半分の糠を残した状態、8分とは2割の糠を残した状態です。

我が家では1分で精米しています。

※コイン精米機で、上記のように精米歩合を選択できます

この状態は、胚芽も残り程よく糠が壊れ削れている状態です。

精米前の玄米

精米後の玄米(1分つき)

精米前の玄米は汚れも付いているので、全体的に黒くくすんだ状態ですが、1分で精米した玄米は、表面の米糠が削り取られており、磨かれたような状態になっています。

しかし、1分つきでは、大きな汚れなどを完全に取り除くことは出来ないので、炊飯前にこれらを取り除いて下さい。

この1分つき玄米を一晩水に漬けて発芽させて普通に炊飯すると柔らかく美味しいお米になります。

100%発芽するとは言えないですが、半分以上は発芽します。(玄米の正しい発芽状態は、実際に芽が出ることではありません。ひげのような芽が出ている状態は発芽させすぎで栄養価が下がっています。胚芽が膨らみ芽が出る直前がベストの状態です)

水につける時間は気温によって変える必要がありますが、基準よりも少し長く水に漬ければ発芽の割合は増えます。

古い玄米は注意が必要!
保存状態の悪い古くなった玄米にはカビ毒が発生することがあるので、その場合は精米歩合を上げて白米として食べることをオススメします

我が家の失敗の弊害

玄米食についての情報は沢山ありますが、長期的に玄米食で子育ての成長を記録した情報は殆どないと思います。

玄米食を始めた当初は、毎日、十分の時間をかけて玄米を発芽させた状態で炊飯することはとても手間のかかる作業なので、十分に発芽していない状態で炊飯し固く消化の悪いパサパサの玄米を我慢して食べることも多くありました。

この頃は、娘の身長や体重の成長は他の子と比べ遅かったのです。消化の悪い状態の玄米は十分な栄養になっていなかったのです。 

完全に失敗でした。 

この失敗に気づき、糠を壊す方法を実践してからは、娘の成長も加速しました。このことについては、娘に対して申し訳なかったと後悔しています。(※2020年現在、中学3年生の娘は、身長164cm・体重52kgになり陸上競技で全国大会出場を果たす選手になりました) 

炊きたての白米も美味しいと思いますが、1分つき発芽玄米は発芽したお米にしかない力強い味わいがあります。

食べ慣れると白米が物足りなくなるほどです。健康効果も含めて、成長過程の子供には是非この1分つきで発芽させた玄米を食べさせて欲しいと思います。

玄米食の残留農薬問題

玄米食にする事は成長期の子供にとっては多くのメリットがあるので、是非取り組んで頂きたいのですが、日本の稲作方法での残留農薬の問題も知っておく必要があります。

一般的な米食では、精米の段階で米糠を削り取るので稲作で使用している農薬も米糠と一緒に落ちるため体内に吸収される農薬は人体に影響のないレベルになっていると考えられています。

玄米食をするということは、この精米時に米糠と一緒に農薬を落とさないという事になるため、別途残留農薬に対する対策をする必要があります。

最近では、稲作の無農薬栽培も増えているので、ネットでも気軽に無農薬玄米を購入することができるようになっています。

近所に玄米を買えるお店がない場合は、ネットで農薬不使用の玄米を購入する事が1番ですが、無農薬栽培のお米は、まだまだ値段が高く、実際に現在の市場で購入し続けるのは負担が大きすぎるかもしれません。

その場合は、地元の農家さんが一般的に作った米を購入し農薬対策をする事で対処するのがベターです。

そこで、私がオススメするのは、貝殻などのカルシウムパウダーを利用した農薬除去のやり方です。

玄米を水に漬ける時にこのパウダーを入れることで残留農薬を除去する事が出来ます。実際にやってみると気持ちが悪いくらいに汚れが浮いてきます。

具体的には、

  1.  1分つきで精米した玄米をこのパウダーを入れた水に半日漬けて農薬を除去する
  2.  軽く研いで汚れを落としてから新鮮な綺麗な水に半日漬けて発芽させる
  3.  発芽段階で発生した毒素が入った水を新しい水に交換し炊飯する

この工程で美味しく栄養価の高い玄米食を味わう事が出来ますので、成長期の子供がいるご家庭ではこのやり方を試して頂きたいと思います。

健全な身体には、健全な心が宿ります

食育を大切にし、子育てを楽しんで頂けたら幸いです

『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです

シェアして頂けたら嬉しいです