『えこひいき』される子供の育て方

子育て

現代の子育て環境は、孤独を感じることが増えています。

核家族化が当たり前の現代では、親の子育ての負担は年々高まっているのではないでしょうか。

親子関係には、他人が踏み入れない神聖な領域があり、一昔前なら、人の家のことに首を突っ込むのは無粋であり、例えそれが家庭内暴力であっても他人が口出しすることはタブーとされてきました。

近年の子育て環境でもこのような風潮は拡大され、他人への干渉を過度に避ける傾向が強くなっていますが、この事により実際に子育てをする親にとっては、頼る人や子育てを手伝ってくれる人が周りにいなくなっており、子育てに苦しむ要因となっているのではないでしょうか。

さらには、学校でも学校の方針よりも、家庭の方針が優先される場合が多くなっており、先生が生徒の個人的なことに踏み込んで教育することが難しくなっていることも、親の負担が増える要因となっていると思います。

塾・習い事を活用する注意点

現代の子育て環境は昔よりも家庭の負担が大きくなっている一方で、それを補完するような民間サービスが増えており、家庭以外の協力を上手に活用することも重要な要素となっています。

しかし、学校、塾、習い事など先生やコーチなどは、保護責任者ではなく、仕事の業務として子供達に接していることを勘違いすると様々なトラブルに巻き込まれることになるのです。

先生やコーチには、子供の能力成長に責任はあっても、子供の人生に責任は持てないのだから、躾を含めた人生の処世術を教えることを求めてはいけないと考えないといけません。

しかし、頼るあての少ない現代の子育て環境では、親が先生やコーチに多くを望んでしまうことで、不幸な結果になってしまうことも多いのです。

現代の先生やコーチと教え子の関係性は昔とかなり変わってきていると考えないといけません。

私達親世代にとっての先生とは、怖い存在であり、極端に言えば、絶対的な存在であったはずです。

学校や先生自身も、教育について確固たる持論を持ち、子育てのやり方を学校が指導することも今よりも多くあったと思います。

しかし、現代の学校や先生は、子供を通じて、各家庭に深く入り込むことを避ける風潮にあるため、通信簿の評価に関連する学校での活動以外への介入をすることは殆どありません。

過度な介入によりトラブルになる前例などがあるなどの要因がありこのような形になっているのだと思いますが、現代の学校や先生と教え子の関係性は、必要最低限の繋がりしか期待しては行けないものに成っていると思うべきだと思います。

学校や先生の立場で考えれば、情熱を持って教え子の教育に関わりたいと思った熱血教師が浮いてしまう教育現場になってしまっているのですから、それを突き抜けてまでも、教え子のために情熱を注ごうとする先生がいなくなるのも仕方の無いことだと思います。

現代の学校や先生との付き合い方

余裕がない社会では、誰もが必要以上のリスクを取ることを避けるようになります。

このような環境で子育てを行う我々子育て世代の親にとっては、学校や先生やコーチとの付き合い方を改める必要があるのだと考えるべきなのです。

  1. 子育ての責任は家庭にある
  2. 先生やコーチは足りない部分を補うだけ

これが現代の子育ての前提条件なのです。

この前提条件のずれることによるトラブルがとても多いのです。

親と先生の板挟みになってしまっている子供は本当に可愛そうです。

トラブルを避けるためにも、相手の立場を尊重し、過度に依存することを辞めないといけないのです。

依怙贔屓(えこひいき)される子供

こんな世知がない環境でも、学校や先生との関係を良好に保ち、子供の成長にやりがいを持って協力しているケースも少なくはないのです。

我が子のために、先生やコーチと良好な関係を作るには、最初に、先方にはっきりと求める成果を伝えることが必要です。

先生やコーチは、経験からその子が確実に成長する方法を考え指導しようとします。

しかし、指導される側の親と子は、確実にそうなるイメージが共有できないと不信感が生まれ、塾の先生やコーチをコロコロ変えてしまったりすることもよくあります。

行き過ぎた要求は別の意味で信頼関係を壊す原因となりますが、最初にお互いのゴールをしっかり確認しないと双方にとって不幸な結果の原因となりやすくなります。

逆に、先生やコーチとの信頼関係が良好だと、その子にとって最善の指導を受ける事ができ、良い結果が出るようになれば指導する側もやりがいを実感し益々熱心に指導してくれるようになります。

ゴーレム効果

この先生とのやり取りの際に、絶対にやってはいけないことが、

「どうせうちの子は駄目だから・・」と口癖のように言うことです。

これはゴーレム効果と呼ばれ、これを聞かされた相手は、潜在的に駄目な結果を作り出してしまうので、その子が本来持っている実力を上手く発揮させなくされてしまうのです。

このような事例は意外と多く、親のネガティブな性格や過度な謙虚さが子供の頑張りを邪魔する典型例とされているので、あなたが我が子を卑下する事が口癖になっているなら今すぐ辞めたほうがいいのです。

ピグマリオン効果

逆に、その子が周囲に期待されていることを教師が認識すると、潜在的に良い結果を出させないと自分の責任を問われると考えるようになり、その子をえこひいきしてより熱心に指導するようになるというのがピグマリオン効果を利用する方法なのです。

先生と会うたびに、親が「うちの子には才能が有るからよろしく!」と言い続けることにより、このピグマリオン効果が発揮され、我が子は先生や周囲の力を借りて、実力以上の結果を出すことになるのです。

このように、現代の子育てでは、学校や先生やコーチとの関わり方が難しくなっているので、親が上手にコントロールしてあげることが出来ると、子供にとって良い環境を作ることが出来るのです。

親として、我が子が先生やコーチに『えこひいき』されるような環境を作ることが、我が子の能力を伸ばすためにも重要なことなのです。

このように計算して『えこひいき』されるようにするなんてズルいことだと思うかもしれませんが、『えこひいき』されるために、先方と信頼関係を構築することが重要なのだと考えて欲しいのです。

何もせず、誤解やすれ違いにより、子供の活躍の場を狭めるなんて残念なことです。

我々親の少しの努力で、我が子の教育環境が良くなるのです。

『えこひいき』されるように頑張っていきましょう。

『幸せな秀才児』が増えることが最大の喜びです

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